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            【 作品のご案内 】        --.--.-- ~  執筆
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.20 ~  執筆
 星喰いは、 星喰いは微笑んでなどいなかった。額に耳元に血管が浮いて、下りてゆかない血で顔は赤黒く染まり、苦しげに目を見開いている。「なぜ?」 という表情だった。 だってあたしはあなたをすきで、 あなたをしあわせにできるのに。 私は目をそらさない。 その苦しみを見つめる。 そして、泣きながら微笑する。 愛している。 愛している。 愛している。 このきもちが伝わるように微笑する。 そして、愛しいぶん...
 『星喰い・9』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.19 ~  執筆
「あたしに食べられてしまいなさい」 星喰いがささやく。「あたしを好きでしょう? あたしに惹かれるのは、旅を辛く思ってる証拠よ。旅人なんて苦しいだけよ、ひとりぼっちよ。愛する者とひとつになる以上の幸福がある?」「そう、おまえをあいしている。私はおまえをあいしている」 再び、涙があふれてくる。 どうしてだろう。 いつだって、なにもかもを手に入れることはできない。 両方大切で、欲しいのは本当なのに。 そ...
 『星喰い・8』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.18 ~  執筆
「わたしたちの世界では、旅人は長くは生きられないわ。あまり迷っていたら、あなたも星も死んでしまうわ」「星も死ぬのか?」「あたりまえよ」 鳥の動作で、星喰いはちらりと星を見上げた。「あれはあなたの星よ。旅人と星は響きあうわ。旅人が死ねば星も死ぬ」「あとどれぐらい時間があるんだ?」 私はすがるような気持ちで星喰いに尋ねた。今すぐに決断を迫られたら、何も選べずに、ただ、愚かな死を結果として選んでしまいそ...
 『星喰い・7』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.14 ~  執筆
 何だって? 『星を食べるのではなく』「お前は私の星を喰ったのではないのか?」「ええ、食べたわけじゃないわ。あなたから見えないように私の世界の中へ隠しただけ。ここからならもう見えるわ」 私はがく然として頭上を仰いだ。はるかな高みに見えるのは、過去のどんなときも私が憧れ、目指した、強い、間違わない、確かな光だ。 私の、星。 たったひとつの確かな光。 星喰いに食われるということは、あの星、あの、希望に...
 『星喰い・6』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.13 ~  執筆
「おまえをあいしている」 うっとりと、私はつぶやく。「あたしもあなたをアイシテイル」 息のかかる距離で、私の顔を覗き込むようにして、あの微笑で。 彼女が応えるので、 私の視界は彼女の微笑の、乱反射する水面のひかりのような眩しさで一杯になって、なにも見えなくなる。きらきらの残像が閉じた目の裏に白く明滅する。 ひかる、 星。 私の星を呑み込んで体の中に宿しているから、だから彼女はこんなにも輝くのだろう...
 『星喰い・5』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.11 ~  執筆
「ここへ来て」 手招きをする星喰いがいつから人間の女の姿になっていたのか、もう私は判らなくなっている。「ここへ来て、私に触って」 歩き出す。 世界がゆがむ。 彼女の白い肌白い手白い髪、腰掛けた木の枝から無造作に垂れ下がる白い足に――手を伸ばしながらも、私は少しためらう。 白い手。 羽毛の白さ。 風に震える羽毛の儚い存在感、幻の存在感でその手はさしのべられていて、私のこの熱く脈打つ掌でつかむことのでき...
 『星喰い・4』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.10 ~  執筆
 強い翼で、遠くまで行く鳥。私の身の丈程もありそうな拡げた羽根で、二、三度大きな輪を描いてから、星喰いはゆっくりと私をめがけて舞い降りてきた。下から見上げると影をまとって暗く見えていたが、眼前に降り立ったその姿は、全身が灰色がかった白い羽毛に覆われて、意外なほどに優しく、美しかった。鳥は私の目の高さほどの枝にとまって、私の顔をのぞき込むようにして静止した。「お前が、星喰いか?」「そうよ」 高貴な、...
 『星喰い・3』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.10 ~  執筆
 私は信じがたく老人の顔を見つめたが、彼は相変わらず淡々とした表情のまま、わかりきったことのように語った。「旅人は星喰いに会えばたちまち恋におちる。向こうもあんたを好きになる―― 俺は、殺せなかった」 何と言うべきか私には判らなかった。ただ、私は若く、彼の言葉を本当には理解していなかった。旅への情熱はあつく、見たこともない星喰いへの恋よりも、私は私の星への恋焦がれる思いだけで逸っていた。「選ぶのはあ...
 『星喰い・2』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     星喰い(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.09 ~  執筆
 星がなくなった。 星喰いの仕業だった。 砂漠を行く旅人には、星は命綱だ。「星喰いを殺せばいいのさ」 途方に暮れた私は、『泉』にやってきていた。すべての世界が交差する『泉』には、様々な人がいる。星喰いに会ったことがあるという老人を探し出して尋ねると、彼はこともなげにこう答えたのだった。「やり方は簡単だ。締めるのさ、きゅっと。トリの首みたいにな。すぐ死んじまうそうだよ」「星喰いが死ねば、星は戻ってく...
 『星喰い・1』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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「みじかいおはなし」     いつかのメリーゴーラウンド(旧作)[完結]

自作小説  [Edit] 
            【 作品のご案内 】        2008.12.04 ~  執筆
 敏子は社訓から視線を移動させて、もう一度岡本父子を見た。彩乃が、「彩乃、お馬さん乗れる?」と訊いた。「乗れるよ」 岡本が断定する。 その根拠の無い自信が、訳もなく敏子の気に障って、敏子はもうきっぱりと断ってやろうかと思う。ロマンティックな学生の我が儘に付き合っていられるほど世の中甘くないんだってことを知らしめてやらなくては、と。 と、そこまで考えて敏子はふと自分で自分に突っ込みたくなった。 世の...
 『いつかのメリーゴーラウンド・4』 (みじかいおはなし・旧作) 』 より   »» 続きを読む 
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