『千段』

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みじかいおはなし
ジョージョーと鳥(旧作)[完結]


『ジョージョーと鳥・3』(みじかいおはなし・旧作)

2008.11.05  *Edit 

「ああもう、何かと思った」
 「すみません」
 ひとり言のつもりが、返事があったので私はまた驚いて腰を浮かしかけた。
 「うちの鳥が、びっくりさせちゃって」
 顔を上げると、そこには背の高い青年が、雨に打たれて少し眉をしかめながら立っていた。
 「こいつ雨が嫌いなんで、急に降ってきて動揺したみたいで。驚かせちゃって、ほんとすみません」
 私がまだ呆然としているのを見て取って、彼はくり返し謝ってくれた。とても丁寧な言葉つきが感じがよく、私はすごくやさしそうな人だなあ、と思った。顔立ちが穏やかなのと、あと痩せた、ひょろっとした感じがまた全体的にいい人そうな雰囲気をかもしだしている青年だった。
「いえ、大丈夫です」
言って、取り敢えず笑顔を繕った。すると、彼はぎゅうっと眉根を寄せて、
 「大丈夫じゃないでしょう、すごく濡れてる」
 と言うとつかつか歩み寄ってきてさっと私の手を取った。なんというか、拒む暇もないぐらい、実に鮮やかな手腕だった。
 「すぐそこに喫茶店があるから、そこで雨宿りしましょう」
 呆然としている私に、彼は微かに笑ってそう言った。私は、まるで催眠術にかかったみたいに、自然に頷いていた。こんな、ナンパとすら言えないような、キャッチセールスより強引な態度の人に、普段だったら絶対について行く筈がないのに、どうしてか頷いてしまっていた。
そうして。私は、ジョージョーと出会ったのだ。



4に続く



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