『千段』

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みじかいおはなし
星喰い(旧作)[完結]


『星喰い・1』 (みじかいおはなし・旧作)

2008.12.09  *Edit 



 星がなくなった。
 星喰いの仕業だった。
 砂漠を行く旅人には、星は命綱だ。



「星喰いを殺せばいいのさ」
 途方に暮れた私は、『泉』にやってきていた。すべての世界が交差する『泉』には、様々な人がいる。星喰いに会ったことがあるという老人を探し出して尋ねると、彼はこともなげにこう答えたのだった。
「やり方は簡単だ。締めるのさ、きゅっと。トリの首みたいにな。すぐ死んじまうそうだよ」
「星喰いが死ねば、星は戻ってくるのですか?」
「ああ」
 私はほっと溜め息をついた。

 ひとつの星を追って、手に入れるまで歩き続けることが、旅人にとっての最高の誇りだ。だが誇りであるということは皆がそうではないということでもある。
 星喰いに星を喰われて旅を諦めた者の話を、何度も聞いた。彼らは皆、『留まる者』と呼ばれる市民(シチズン)となって、手近な居留地(シティ)に住みつく。『留まる者』は旅に出ない。居留地と、『泉』で出会う旅人が語る旅景色、それが、市民である彼らの世界のすべてだ。

 もちろん、私には旅人としての誇りがある。星を取り戻す為なら、星喰いと呼ばれる化生を殺すぐらいはわけはなかった。
「だが易しいことじゃない」
「しかし」
 老人の口調は淡々としていた。
「殺すこと自体は簡単なのさ。でもおそらく、あんたは星喰いを殺せないよ」
「何故?」
「恋に落ちるからさ」





2に続く。




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