『千段』

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みじかいおはなし
星喰い(旧作)[完結]


『星喰い・7』 (みじかいおはなし・旧作)

2008.12.18  *Edit 



「わたしたちの世界では、旅人は長くは生きられないわ。あまり迷っていたら、あなたも星も死んでしまうわ」
「星も死ぬのか?」
「あたりまえよ」
 鳥の動作で、星喰いはちらりと星を見上げた。
「あれはあなたの星よ。旅人と星は響きあうわ。旅人が死ねば星も死ぬ」
「あとどれぐらい時間があるんだ?」
 私はすがるような気持ちで星喰いに尋ねた。今すぐに決断を迫られたら、何も選べずに、ただ、愚かな死を結果として選んでしまいそうなほどに、私は動揺していた。
 ああ、なんということだろう。
 並みのように繰り返しおしよせる迷い、そしてこの追い詰められたこころの、気も狂うほどの激しい嵐、
 それらの苦しみすらも、すべてが私の自由なのだ!

「まだ大丈夫よ。そのときがくれば自分でわかるわ。だんだんと体がしびれてくるの。それから自由がきかなくなって、最後には砂になるのよ」
「砂?」
「そう。砂漠は何も手にすることができずに死んで行った旅人達の残骸なのよ」
 砂あらし。
 歩めば足を取られ、視界もさえぎられ息さえままならない。
 旅人を阻む砂。
 あの、どこまでも拡がる砂丘、夕陽を受けてばら色に輝き、朝の日射しで黄金に染まる。
 あの、砂漠は、すべて、何にも辿りつくことの出来なかった、旅人たちの屍でできている。
 だからあんなにも、道は険しいのだ。届かなかった希望への心残りが、そこらじゅうに満ちているから。




8に続く。



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