『千段』

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詩色々


『終の棲家』(詩)

2013.06.20  *Edit 

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貝殻は
波に洗われながら
砂に埋もれながら

待っている

己を終の棲家とする誰かを


かつて、
貝殻の中には貝が居た
彼は、貝殻が貝殻としての形を成さぬうちから
いつでも共にあり、添い遂げ、死んでいった
朽ちた彼が海の透明な水になるまで、
貝殻はずっと見ていたものだ


だけども、それ以来
彼と添い遂げようとする者はいない

もう、何匹のヤドカリを、
貝殻は己の裡に迎えたことだろう

ある日突然に入ってきては
またある日突然に去っていく
ジプシー女のように
気まぐれなジゴロのように

ただ、育ってしまったから、
大きくなったから
仕方がないと言い訳をして行ってしまう
それが、貝殻にはつらい
寂しくて仕方がない


だから夢想をする
いつか、うっかり者のヤドカリが、
引っ越しする時期を逸してしまって
貝殻が脱げなくなってしまう日を

私は彼の家
私は彼の柩
私は彼を護る
私は彼を殺す


貝が死んでも死ぬことの出来ない貝殻は
そうやってまた誰かと添い遂げることを夢見て

波に洗われながら
砂に埋もれながら

己を終の棲家とする誰かを
待っている




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